アメリカン・ホラー・ストーリー シーズン5:ホテル-Hotel-(2015)キャスト&考察レビュー

こんにちは!aoringo(@horror_apt)です。
世界中で大人気のTVドラマシリーズ「アメリカン・ホラー・ストーリー」シーズン5『ホテル』について考察・レビューします。
『Glee/グリー』をはじめ数々の人気ドラマを世に送り出してきた人気プロデューサー、ライアン・マーフィーが手がけており、シーズンごとに物語の設定や俳優が入れ替わるアンソロジータイプのホラードラマシリーズ。
テーマは多岐にわたり、アメリカンホラーの定番である呪われた家に始まり、精神病棟、魔女、サーカスの奇人たち、経営難のゴーストホテル、呪われた土地、カルト集団、サマーキャンプの悲劇などがあります。
シーズン5『ホテル』について
レディー・ガガ初のTVシリーズで初主演にして、ゴールデン・グローブ賞女優賞に輝き話題となった本シリーズ。殺人鬼だらけのホテル・コルテスに迷い込んだら最後…。1920年代に謎だらけのホテルを建設した人物とは何者なのか?美しき伯爵夫人の正体とは…?そして、巷で起こっている連続殺人の捜査とホテルの関係とは何なのか…?アールデコのクラシックなホテルで繰り広げられる、スタイリッシュで何でもありのホラーストーリーです(^^)/
イケメン俳優いっぱい!
刑事ジョン・ロウ役は、前シーズン『怪奇劇場』で後頭部に顔を持つゴースト、エドワード・モードレイクを演じたウェス・ベントリー、同じく『怪奇劇場』に出演していたマット・ボマーは今回メインキャストに浮上。そして今後のシーズンで欠かせないシャイアン・ジャクソンは本シーズンが初登場!
アメホラにおいてこれまでイケメン担当(?)だったエヴァン・ピーターズですが、今回は彼らにそこを譲り、サイコパスな殺人鬼であるジェームズ・パトリック・マーチを怪演しています(^^)/ また、わたし世代ならみんな知ってるモデルナオミ・キャンベルも出演!彼女の演技は初めてみました(^^)/
製作について
今シーズンは米国において2015年10月7日に初放送され、2016年1月13日に終了しました。そして、これまでのメインキャストであったジェシカ・ラングとフランセス・コンロイが出演しない初めてのシーズンにもなりました。
ジェシカ・ラングが出演しなかった理由は、同じ番組を5シーズンやるのは大変だ、違うことをやりたいと言ったからだそうです。毎回主役級の出演だと確かに大変そうです…。
製作総指揮のライアン・マーフィーとブラッド・ファルチャックによると、昔のホテルホラー映画や、ロサンゼルスのダウンタウンにあるセシルホテルなど、不吉な事件で有名な実際のホテルがインスピレーション源になったとのことです。本シーズンは、アメリカン・ホラー・ストーリー史上最も広大なセットを使用したそうで、プロダクションデザイナーのマーク・ワーシントンがサウンドステージに2階建てのセットを建設し、稼働するエレベーターと階段も備えていたそうです。
出演俳優
その他の出演俳優
この作品に登場する登場人物と出演俳優を全解説しています。

エピソード一覧
タイトルをクリックするとエピソード詳細が表示されます。(詳細内容→あらすじ、監督、脚本)
監督:ライアン・マーフィー
脚本:ライアン・マーフィー&ブラッド・ファルチャック
刑事のジョン・ロウは、ある夫婦の拷問殺人事件を捜査しており、手がかりを求めてコルテスホテルへ。一方、ホテルにはヘロイン中毒のガブリエルがチェックインし、アディクション・デーモンに激しく犯される。
ホテル住人のエリザベス伯爵夫妻とドノヴァンは、出会ったカップルと4Pをし、その後殺害し、その血を味わう。ジョンは、妻から「困っている」というメールを受け取り娘を車に乗せて現場に急行する。すると娘は家の中で2人の凄惨な死体を見つけてしまう。家族の安全を守るため、ロウ刑事は自宅を離れ、ホテル・コルテスの64号室に移り住むことに。一方、ホテルの新オーナーウィル・ドレイクとその息子がペントハウスに住むことになった。伯爵夫人はウィル・ドレイクの息子を他の子供がいる秘密の部屋に連れて行くと、そこにはホールデン(ロウ刑事の誘拐された息子)がいるのだった。
監督:ブラッドリー・ブーカー
脚本:ティム・マイナー
コルテスの新オーナーでデザイナーのウィル・ドレイクは、ホテル内でファッションショーを開催し、薬物中毒でナルシストのモデル兼俳優のトリスタン・ダフィーが出演する。トリスタンはショーを終え、ホテルを出るためにエレベーターに乗り込み、そこでジェームズ・パトリック・マーチに出会う。
伯爵夫人はトリスタンを気に入り、吸血鬼にして関係を持つ。ドノヴァンは嫉妬に狂うがドノヴァンを冷たくあしらった。一方、アイリスはジョンににホテルの歴史について話す。サディストのジェームズ・パトリック・マーチは1926年、人々を拷問し殺害する場所としてこのホテルを建てた。やがて警察に見つかり、彼と忠実なメイドのヘイゼル・エバーズは自殺する。
ウィルの息子ラクランは、ジョンの8歳の娘スカーレットに、ヴァンパイアの子供たちの棺桶がある部屋を見せる。スカーレットは、棺のひとつに彼女の兄、ホールデンがいることを見つける。その後、秘密の部屋でビデオゲームをしている彼を見つけ、ホールデンが生きていることを両親に証明するために彼と写真を撮ります。しかし両親は彼女を信じず、写真は少年の顔がぼやけていた。
監督:ブラッドリー・ブーカー
脚本:ジェームズ・ウォン
トリスタンはマーチに会い、ウィルを殺害することを約束する。伯爵夫人はウィルを殺そうとするトリスタンを止め、新しいオーナーであるウィル・ドレイクと結婚し、彼を殺害して全財産を手に入れるつもりであることを明かす。
アイリスはドノヴァンに母親として拒絶され、自殺するように説得される。ドノヴァンは伯爵夫人の元恋人ラモーナ・ロワイヤル(アンジェラ・バセット)に誘拐される。ラモーナは伯爵夫人と関係あった時代に真の恋人を殺害された復讐に、伯爵夫人の子供たちを殺害することを目的としていた。ドノヴァンが伯爵夫人と別れたと明かすと、彼女はドノヴァンを釈放する。
アイリスはサリーから供給されたヘロインを過剰摂取し、人生を終わらせることを決意する。そこにドノヴァンが現れ、自分のヴァンパイアの血を飲ませて彼女を救う。ジョンの医師である妻アレックスは、ホテル・コルテスで彼に離婚届を渡す。そこで息子ホールデンを見て衝撃を受ける。
監督:ロニ・ペリステレ
脚本:ジェニファー・ソルト
悪魔の夜(10月30日)、連続殺人犯リチャード・ラミレスがチェックインし、殺人を重ねる。さらにアイリーン・ウーノスなど、多くの連続殺人犯がチェックインする。
ホテルのトランスジェンダーのバーテンダー、リズ・テイラーは、生前にホテルにチェックインしていた最も悪名高いアメリカの連続殺人犯の霊が集まり、彼らの犯罪を祝う毎年恒例の「悪魔の夜」にジョンが招待されていることを知らせます。ラミレス、ジョン・ウェイン・ゲイシー、ジェフリー・ダーマー、そして仮面をつけたゾディアック・キラーを紹介されるジョン。ディナーの最中、彼はゲストたちが “デザート “である生贄を殺すのを目撃する。
一方、アレックスはホールデンを家に連れて帰るが、ホールデンは愛犬を殺してしまう。ホールデンはもうひとりのママのところに帰ると主張し、アレックスを伯爵夫人のもとに案内する。伯爵夫人は、息子と永遠に過ごすためにヴァンパイアになる機会をアレックスに提供し、彼女はそれを承諾する
監督:マイケル・ゴイ
脚本:ネッド・マーテル
ドノヴァンとラモーナはアイリスをスパイにすることで、伯爵夫人に復讐することを決意する。ヴァンパイアになったばかりのアレックスは、瀕死の子供で患者のマックスを、結果を考えずに救ってしまう。
結果、マックスは両親を殺し、学校でクラスメートを次々に感染させ、そのクラスメートたちが教師を餌にするため殺す。一方、コルテスで、ジョンはサリーと一緒にベッドで目を覚ます。サリーはジョンが自分を部屋に連れ込み、そこでセックスをしたと主張するが、ジョンは一切否定する。
また、傲慢で失礼なカップルがチェックインし、アイリスを挑発。彼女はリズから慰めを受け、彼女がこのホテルに来るようになった経緯を詳しく説明する。その後、アイリスは怒りに任せて彼らを残酷に殺害し、食べてしまい、気分が良くなる。アレックスは、伯爵夫人のルールのもと、ヴァンパイアの子供たちを世話するため働き始めるのだった。
監督:ロニ・ペリステレ
脚本:ジョン・J・グレー
1926年の「呪いの館」(シーズン1より)では、エリザベスがチャールズ・モンゴメリー医師の元を訪れ、中絶手術を行う。しかkし中絶は失敗し、赤ん坊はが看護婦を襲う。彼はエリザベスに男の子が生まれたと告げる。
現代では、ジョンが棺桶の中のアレックスを発見し、気を失う。正気を失っていることを悟った彼は、チェックアウトして家に戻る。
一方、ドノヴァン、ラモーナ、アイリスは伯爵夫人のヴァンパイアの子供たちを殺害する計画を立てるが、ドノヴァンが手を引く。彼は、ホテルから出られなくなった幽霊となったスウェーデン人観光客のアグネサとヴェンデラに会い、彼らが目的を見つけなければならないことを説明する。そして、トリスタンとリズは恋に落ちるが、伯爵夫人の反応が気になる。二人は一緒になれるかどうか尋ねるが、伯爵夫人は報復のためにトリスタンを殺してしまう。
監督:マイケル・ゴイ
脚本:リウ・イーフェイ
1925年のロサンゼルス、若い頃のエリザベスは、俳優のルドルフ・ヴァレンティノとその妻ナターシャと関係を持つようになる。しかし彼は急死し、エリザベスは失意のうちにジェームズ・マーチと結婚する。
しかしその後、ルドルフが死んではおらず戻ってきた。そして、ヴァンパイアになったことで死を偽装して雲隠れしていたことを説明する。彼はエリザベスを変異させるが、それに嫉妬したマーチがヴァレンティノと妻ナターシャをホテル・コルテスの廊下に閉じ込める。ウィル・ドレイクのホテル改装にともなって彼らはついに発見されたが、残酷な姿だった。
一方、ジョン・ロウは精神病院に入院し、『十戒殺し』の共犯者であったと自称するレンという子供に出会います。彼とレンは逃げ出し、彼女は殺人犯がコルテスにいることを彼に明かす。そして、レンはもう永遠に生きていたくないと交通渋滞に飛び込み、轢かれてしまう。
監督:ロニ・ペリステレ
脚本:ライアン・マーフィー
ホテル・コルテスに向かったジョンは、サリーに案内されて64号室に行き、マーチが作ったという秘密の部屋を公開する。
フラッシュバックのシーンでは、ジョンが初めてコルテスを訪れたのは2010年であることが示される。彼は以前にマーチと出会い、マーチはジョンが自分の仕事を続けるための完璧な弟子であると判断していた。
マーチは、ジョンを本当に闇の中に落とし我慢するのをやめさせるために、伯爵夫人にホールデンを誘拐させた。取り乱したジョンが最初に殺したのは、児童虐待をしたマーティン・ガンボアだった。自分のしたことを悟ったジョンは自殺しそうになるが、マーチに救われる
監督:マイケル・アッペンダール
脚本:ブラッド・ファルチャック
伯爵夫人は自分の境遇を振り返り、自分が愛情を感じられる相手にしか居場所がないことを悟る。そしてヴァレンティノとナターシャを探し出し、再会する。
伯爵夫人は、自分とヴァレンティノのために、現代社会から隔離するためのシェルターとしてコルテスを建設することを計画するが、それにはウィルを殺害し、彼の財産を相続した後でなければならない。
一方、アレックスは学校で起きた大虐殺の子供たちを追跡し、彼らの両親の遺体を発見する。彼女は彼らをコルテスに連れ戻そうとするが、拒まれる。また、ドノヴァンとラモーナは復讐の計画を実行するが、ラモーナが伯爵夫人を刺そうとしたが、ドノヴァンはラモーナを裏切り、封鎖された廊下に閉じ込める。ウィルは伯爵夫人と内輪で結婚し、直後に伯爵夫人はウィルをラモーナと一緒に監禁し、そこでラモーナがウィルを切りつけて血を飲む。
監督:ブラッドリー・ブーカー
脚本:ジェームズ・ウォン
伯爵夫人はヴァレンティノと一緒になれるようナターシャを殺し、ドノヴァンは嫉妬からルドルフを殺す。
ジョンとアレックスは、ホールデンを取り戻したことで関係を修復していった。一方、サリーは、ジョンとアレックスが一緒に戻っていることがおもしろくなくジョンを憎むようになっていく。
また、リズは31年間会っていなかった息子のダグラスと再会した。ダグラスは、女性であろうと自分の人生に父親が欲しいと認め、過去を赦し今の彼を受け入れた。代わりにリズとアイリスが手を組み、ホテルを乗っ取ろうと、まずはドノヴァンと伯爵夫人がいるペントハウスを銃撃するのだった。
監督:マイケル・アッペンダール
脚本:ネッド・マーテル
リズとアイリスは伯爵夫人とドノヴァンを射殺しようとしたが伯爵夫人は瀕死の状態で逃亡、ドノヴァンも同じく瀕死の状態に。彼の要望で、アイリスとリズは、彼の精神が永遠にホテルに閉じ込められないように、ホテルの外へ連れていった。
サリーは、彼女の吸血鬼の子供たちから血液で彼女を復活させ、伯爵夫人を保存し、彼女の過去を明らかにする。アイリスとリズはラモーナを伯爵夫人に対抗する武器として解放する。ラモーナは衰弱したエリザベス伯爵夫人に立ち向かうが、昔の恋人として誘惑されてしまう。そして、何かから解き放たれた様子の伯爵夫人は荷物をまとめてホテルを出ようとするが、ジョンは “汝、殺人を犯すなかれ “という最後の殺し文句で彼女を銃殺する。
ホテルに永遠に閉じ込められた伯爵夫人の亡霊は、マーチのスイートルームにやってくる。ジェームズ・パトリック・マーチは自分を警察に突き出した伯爵夫人をやっと許せると言うが、彼女はそれは自分ではないと言う。ヘイゼルが、マーチを独り占めするために警察を呼んだのは自分だと認める。マーチはヘイゼルを自分の前から追放する。ヘイゼルは、彼に縛られない今、奇妙な自由を感じていた。
監督:ブラッドリー・ブーカー
脚本:ジョン・J・グレー
1年後、リズは自分とアイリスが新たに経営するホテル・コルテスの再出発を振り返る。2人は、ホテルのゴーストたちがすぐに客を殺してしまうことを嘆いていた。サリーとウィルは客殺しを止めたくないが、マーチはコルテスが歴史的建造物になるまで止めなければならないと同意する。
リズとアイリスはサリーとウィルを刺激し、別の手段で衝動を解放させることにする。しかし、リズは末期的な病気であることがわかり、息子や孫の成長を見守れるよう、また彼女が家族と見なす他の幽霊や吸血鬼たちと一緒に過ごせるようホテルで死ぬことにした。そして、幽霊になったリズのもとに、彼女が生きている間は姿を見せなかっただったトリスタンが訪れ、二人は再会を喜び強く抱きしめあった。
一方で、霊能者のビリー・ディーン・ハワードは、テレビ番組でコルテスを調査し始め、ホテルの住民たちを心配させる。ジョンはビリー・ディーンを殺人鬼が集まる悪魔の夜に連れて行き、そこで「コルテスのことを再び口にしたら殺す」と脅す。伯爵夫人はドノヴァンに似た男を誘惑し、彼の姿に新しい恋人を見つけ、結局はドノヴァンを愛していたとほのめかす。
考察&トリビア
モデルとなった”ホテル・セシル”

ホテル・コルテスは、連続殺人犯リチャード・ラミレス(別名ナイト・ストーカー)やジャック・ウンターベガーが宿泊したり、自殺や殺人を含む暗い歴史を持つホテル・セシルにインスパイアされています。ホテル・セシルは2013年、エリサ・ラムの謎の死でニュースとなり話題にあがりました。

十戒殺人とは?
シリーズを通してサスペンス要素の要となった”十戒連続殺人”ですが、十戒とは?殺人の意味とは何なのでしょう?
正しくは「モーセの十戒」と言われ、ざっくり言うと「神が人々に与えた10個の決まりごと」のことであり、それを代表して受け取ったのがイスラエルのリーダー「モーセ」なのだそうです。
汝、盗むなかれ
1926年、死んだ泥棒の手首が切られ保管。(マーチの犯行)
安息日を守り、聖となせ
日曜日に職探しをしていた移民労働者達が殺され、抜き取られた歯を保管。(マーチの犯行)
偶像を崇拝するなかれ
トロフィーを崇拝するマーティン・ガンボアの脳の一部が保管。(ジョンの犯行)
主(神)の名をみだりに唱えるなかれ
目立ちたがりの偽預言者が内臓をぶちまけられ一部を保管。(ジョンの犯行)
我以外を神とするなかれ
神の声を聞いたという宗教家を殺害し耳を保管。(ジョンの犯行)
汝の両親を敬え
親を保険金目当てで殺した双子の男性が腹を切り裂かれ心臓を保管。(ジョンの犯行)
姦淫するなかれ
ホテルで密会していた不倫カップルが殺され男性のくり抜かれた目玉と切られた舌を保管。(ジョンの犯行)
汝、偽証するなかれ
ゴシップ記者の舌を打ち付け、切り取った声帯を保管。(ジョンの犯行)
隣人のものを欲するなかれ
アレックスと密会していた刑事アンディの性器を切り取り保管。(ジョンの犯行)
汝、殺すなかれ
血を飲むため殺人を繰り返してきたエリザベスを射殺し生首を保管。(ジョンの犯行)
マーチがやったの2個だけやんw 後継者というよりジョンが主体の恐ろしい作品となりました。

エリザベスのかつての友人たちの正体
エリザベス伯爵夫人が、70年代後半が一番好きな時代だった、と昔を回顧するシーンで「彼らが生きていたらどんなだったからしら」と名指ししたアンディ、キース、ロバートとは、当時ニューヨークのアートシーンで活躍し、夭折した3人のアーティスト、アンディ・ウォーホール、キース・ヘリング、ロバート・メイプルソープのことです。
『呪いの館』が再び登場
シーズン1の舞台である「呪いの館」が本シーズンでもチラッと登場しています。
エリザベスがまだ普通の人間だった時代。「呪いの館」では、Dr.チャールズ・モンゴメリーが秘密の中絶手術を行っていた頃にあたります。そこにエリザベスが訪れていたことが判明しました。しかし中絶ではなく謎の赤ん坊を出産しました。
また、最後のエピソードで霊能者ビリー・ディーン・ハワードが「西の方の家の壁からも霊の声が聞こえた」という話をしますが、それはこの「呪いの館」のことだと思われます。
遺灰をいれたコーヒー缶
ドノヴァンが死んだ後、リズがその遺灰を「Campfire Gold」と書かれたコーヒー缶にいれてアイリスに手渡しますが、このコーヒーはシーズン4『怪奇劇場』でエルサ・マーズがCM撮影していた商品なのです。
レディー・ガガだからこその説得力
わたしがこのシリーズで印象的だったシーンは、レディーガガ演じるエリザベスが、ニック・プライヤーを”リズ・テイラー”に仕上げていくシーンです。
あなたは男の服装とふるまいをしているけれど、血の匂いは”女”よ
自分は醜いからと泣くニックに対して「あなたは美しい。足りないのは覚悟だけ」といって、彼が本当に望む姿にイメチェンさせました。
そのシーンはレディー・ガガの大ヒット曲である『born this way』そのままのエピソードであるような気がして感動しました(^^)/ちなみに、リズ・テイラーというキャラクターは、アメリカンホラーストーリーで初めてのトランスジェンダーでもあります。

I’m beautiful in my way
‘Cause God makes no mistakes
I’m on the right track,baby
I was born this way
Don’t hide yourself regret
Just love yourself and you’re set
I’m on the right track,baby
わたしはわたしで美しい
だって神様は間違わないでしょう
わたしは正しい道を歩んでいるわ
わたしはこのように生まれてきたの
後悔に自分を隠さないで
自分自身を愛すればそれで準備はOK
わたしは正しい道を歩んでいるわ
そうして、ニックからリズに変貌していくデニス・オヘアの演技も本当に見事でした。このシーンでは、冷徹なヴァンパイアであるエリザベスが最も自然な笑顔でいることが分かります。
デニス・オヘアは毎回全く異なる役柄を演じていますが、どれも違う人のようで俳優としての底なし感を見せつけられます

アメホラシリーズで重宝されてる理由がわかるわね

ゴードン・ノースコット事件
シーツ洗いのメイド、ヘイゼル・エバーズの息子のエピソードで登場した養鶏場の事件は、1920年代後半、実際にアメリカで起こった連続少年誘拐殺人事件(通称:ゴードン・ノースコット事件)を題材にしているようです。
犯人の首謀者は、養鶏場の経営者であったゴードン・スチュアート・ノースコット。犠牲者は少年ばかり、20人程度にも及んだと言われている恐ろしい事件でした。
この事件は、クリント・イーストウッド監督、母親役としてアンジェリーナ・ジョリーが主演を務めた『チェンジリング』(2008)で具体的な内容を知ることができます。被害者が少年であることや、その残酷さ、そして必死に息子を探そうとする母親の苦悩が描かれています。ちなみに、デニス・オヘアがジョナサン・スティール医師役で出演しています。
個人的にかなりトラウマになった映画です…。

シリアルキラーが集う”悪魔の夜”
ホテルには、コルテスのモデルとなった「ホテル・セシル」に実際に滞在していた”ナイトストーカー”ことリチャード・ラミレスをはじめ、多くの連続殺人鬼たちが集っていましたね。
そして、コルテスを創設したジェームズ・パトリック・マーチもまた、アメリカのシリアルキラーとして初めて確認されたハーマン・ウェブスター・マジェット(通称:H.H.ホームズ)がモデルとされています。
この集会に集まる連続殺人犯たちは、いずれもここでジェームズ・パトリック・マーチから殺人について助言をもらった面々であり、その助言に従った者だけがここに呼ばれ、それは彼らにとって名誉なのだそうです。
マーチに言わせると、「殺人は1の努力と10の準備だ」とのことです。
準備のためにホテルまで建設したマーチですから説得力がありますよね…。

”悪魔の夜”の参加者たち
アイリーン・ウォーノス
演:リリー・レーブ -Lily Rabe
1989年から1991年にかけて7人の男性を殺害した罪で死刑判決を受け、アメリカで死刑になった10番目の女性となった。 その凶行から同じシリアルキラーであるテッド・バンディの女性版と言われています。
アイリーンが登場するシーンで流れていたナタリー・マーチャントの「Carnival」という曲は、本物の彼女が処刑された後の葬儀で流すようリクエストしたものだそうです。
ジョン・ウェイン・ゲイシー
演:ジョン・キャロル・リンチ -John Carroll Lynch-
子供たちを楽しませるため、パーティなどでピエロに扮することが多かったことからキラー・クラウンの異名を持ち、1972年から1978年のあいだ、少年を含む33名を殺害したことが明らかになっています。”悪魔の夜”では、マーチに「何度もいっただろう、証拠を残すんじゃないと」と、怒られていましたね。
ジェフリー・ダーマー
演:セス・ガベル -Seth Gabel-
ミルウォーキーの食人鬼との異名を持ち、1978年から1991年にかけて17人の青少年を絞殺し、その後に屍姦、死体切断、人肉食を行いました。”悪魔の夜”では、マーチが彼に「偉大な殺人者になるには人間を理解しろ、人を狩るには頭に入り込め」と教えたと語っていました。当のジェフリーは、プレゼントとして送り込まれた青年(アンデッド)がタイプだったため、嬉しそうにドリルの準備をしていました。

リチャード・ラミレス
演:アンソニー・ルイヴィヴァー -Anthony Ruivivar-
「ナイト・ストーカー」の異名を持つ悪魔崇拝者で、1984年から1985年にかけて暴行、レイプ、強盗などを働き、うち13人を殺害しました。”悪魔の夜”では、ラミレスは生前にホテル・コルテスに滞在中、マーチが部屋に現れ「デカイ仕事をしたいなら選り好みせず無差別に殺せ」と叱咤激励された、というエピソードを話しています。
ゾディアック・キラー
演:??
1960年代後半から1970年代前半にかけて北カリフォルニアで発生した連続殺人事件の犯人。警察やマスコミに大量の犯行声明文を送りつけた、「劇場型犯罪」の代表的な例として有名です。複数の被疑者がいながらも事件は未解決となっています。しかし、容疑者はすでに死亡している可能性が高いと考えられているため、”悪魔の夜”では黒い頭巾と服を身にまとい、警察への手紙に使った白い丸印の十字架を胸につけた姿で参加しています。
はじめの集会には遅刻してやってきましたが、理由は「手紙書いてた」って、完全に笑かしにきてる気がします

その後リチャード・ラミレスが「本当のお楽しみは捕まってから始まるんだ」と、唯一逮捕されてないシリアルキラー(ゾディアック)について言及しています。さらに彼について「自分でニックネームをつけるのもイケてない」ともディスっていました。
他に、ゲイシーを演じたジョン・キャロル・リンチが、ゾディアック殺人を題材にしたデヴィッド・フィンチャー監督の『ゾディアック』(2007年)に、実際の殺人事件でゾディアック・キラーの最有力容疑者と目されていたアーサー・リー・アレン役で出演している関係性があります。
(おまけ)H・H・ホームズ
ジェームズ・パトリック・マーチのモデルとなった人物
悪魔の夜に参加していた人物ではありませんが、関連性のある実在した人物ということで、おまけでご紹介。H・H・ホームズシリアルキラー(連続殺人鬼)としてアメリカで記録された最初の人物で、殺人のためのホテルを建設し、1880年代後半から1894年にかけて詐欺行為や殺人を繰り返し、犠牲者の数は200人にものぼると言われています。

名作ホラー映画の面影
『シャイニング』(1980)
ホテルのロビーのカーペットは、スタンリー・キューブリック監督の『シャイニング』(1980年)に登場する架空のホテル、「オーバールック・ホテル」の廊下のカーペットと同じ模様と色をしています。
シャイニングといえば、ホテルが舞台のホラー映画で最も有名なのではないでしょうか。

『吸血鬼ノスフェラトゥ』(1922)
エリザベスとドノヴァンが最初の登場シーンで訪れるチェックインシアターで流れている映画は、1922年公開の無声白黒映画『吸血鬼ノスフェラトゥ』です。監督のF・W・ムルナウは、ルドルフ・バレンティノを吸血鬼した人物として本シリーズにキャラクター登場しています。
『ハンガー』(1983)
「ホテル」で流れるあの曲たち
今シーズンはとくに音楽がかっこよかったですよね。80年代ポップスから最近のヒップホップ、バンドサウンドまでさすがレディー・ガガも選曲に携わっただけある!と思いました。
あまりに印象的な楽曲が多かったので記事にしています↓

シーズン5『ホテル』のまとめ
いかがでしたか(^^)/
以上、アメホラシーズン5「ホテル」の考察&レビューでした!今回も怖いシーン、スタイリッシュなシーン、魅力的な音楽、そして実際の犯罪や殺人鬼を織り交ぜる、いくつかの映画のインスピレーションなどなど、掘り下げポイントがたっぷりでした。まだまだ記しておきたいことは山のようにあるのですが、長くなるのでこのへんで(^^)/
登場人物はあらかた死んでしまってるので、他シーズンで再登場はなかなか難しそうですが、ホテル・コルテス自体は今後も登場が期待できそうです。
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Aoringoホラー研究所について
当ブログはホラー好きな管理人がにわか研究員としてホラー映画やミステリー小説などをマイペースに掘り下げているブログです。
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