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アメリカン・ホラー・ストーリー シーズン4:怪奇劇場-Freak Show-(2014)キャスト&考察レビュー

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アメリカン・ホラー・ストーリー シーズン4:怪奇劇場-Freak Show-(2014)キャスト&考察レビュー

こんにちは!aoringo(@horror_apt)です。
世界中で大人気のTVドラマシリーズ「アメリカン・ホラー・ストーリー」シーズン4「怪奇劇場」について考察・レビューします。

アメリカン・ホラー・ストーリーとは?

『Glee/グリー』をはじめ数々の人気ドラマを世に送り出してきた人気プロデューサー、ライアン・マーフィーが手がけており、シーズンごとに物語の設定や俳優が入れ替わるアンソロジータイプのホラードラマシリーズ。

テーマは多岐にわたり、アメリカンホラーの定番である呪われた家に始まり、精神病棟、魔女、サーカスの奇人たち、経営難のゴーストホテル、呪われた土地、カルト集団、サマーキャンプの悲劇などがあります。

シーズン4「怪奇劇場」について

アメリカン・ホラー・ストーリー シーズン4「怪奇劇場-Freak Show-」
ここがポイント!

1952年のフロリダ州ジュピターを舞台に、アメリカに残る最後の見世物小屋のひとつと、彼らの生き残りをかけた戦いの物語が描かれます。2つの頭を持つ双子、ロブスターボーイ、アザラシ男、世界一大きい女性と小さい女性など、個性豊かな仲間たちが登場。そしてアメホラで人気キャラクター、ピエロのトィスティも初登場します(^^)/

AHSシーズン4「怪奇劇場」

ネタバレなしの感想

今シーズンは2014年10月8日に初放送され、2015年1月21日に終了しました。主に1952年のフロリダ州ジュピターを舞台に、アメリカに残る最後の見世物小屋のひとつと、彼らの生き残りをかけた戦いの物語が描かれます。

「フリークショー」といえば、1932年に公開された白黒アメリカ映画「フリークス」が有名です。CGもない時代、出演した役者は実際に特徴的な身体を持ちフリークショーで働いていた人々でした。腰から下がなく腕で歩く”ハーフボーイ”、四肢がなく器用にタバコを吸う”芋虫男”、背中部分が結合した美しいシャム双生児、髭面の女性、小人など衝撃の姿だったため、イギリスでは30年もの間公開禁止となっていたほどでした。

他にもアメリカン・ホラー・ストーリー「怪奇劇場」に登場するミープ、ペッパーやソルティたちと全く同じ姿をした人々もいます。まさに、この映画が多くのオマージュになっていることは明確でしょう。

他に「フリークス・ショー」で思いつくのは、大ヒットしたヒュー・ジャックマン主演の「グレイテストショーマン」。こちらも同じくフリークスを集めたサーカス団の物語で、こちらは19世紀に活躍した興行師、P.Tバーナムの成功と苦悩を描くミュージカル映画です。

P.Tバーナムとエルザは、いずれもフリークス・ショーを率いるリーダーですがタイプは全然違い、エンターテイメントとしてショーを率いることが重要だったバーナムに対し、エルザは自分がスターになる夢を諦められず、フリークスの仲間たちには母性愛をもって保護していた側面があるように感じました。

いずれにしても、わたしたちは長年に渡って”普通”とは違う特徴を持った彼らに強い関心と興味、時には恐れと神々しさのような不思議な魅力を感じ続けてきたんだと思います。かつては日本でも、「見世物小屋」はそんなに古くない時代に実在していました。「蛇女」とかよく聞いたことがあります。(わたしはさすがに見たことがないですが、祖父母から話を聞きました。)

出演俳優

ベット&ドット・タトラー
サラ・ポールソン
サラ・ポールソン
出典:Wikipedia
ジミー・ダーリング
エヴァン・ピーターズ
エヴァン・ピーターズ
出典:Wikipedia
エルサ・マーズ
ジェシカ・ラング
タイッサ・ファーミガ
出典:Wikipedia
ダンディ・モット
フィン・ウィットロック
出典:Wikipedia
デル・トレド
マイケル・チクリス
出典:Wikipedia
スタンリー
デニス・オヘア
出典:Wikipedia
マギー・エスメラルダ
エマ・ロバーツ
デニス・オヘア
出典:Wikipedia
グロリア・モット
フランセス・コンロイ
出典:Wikipedia
エセル・ダーリング役
キャシー・ベイツ
出典:Wikipedia

その他の出演俳優

この作品に登場する登場人物と出演俳優を全解説しています。

登場人物全解説!アメリカン・ホラー・ストーリー シーズン4「怪奇劇場-Freak Show-」Part.1
登場人物全解説!アメリカン・ホラー・ストーリー シーズン4「怪奇劇場-Freak Show-」Part.1

エピソード一覧

タイトルをクリックするとエピソード詳細が表示されます。(詳細内容→あらすじ、監督、脚本)

Q
1: 双子の姉妹-Monsters Among Us-

監督:ライアン・マーフィー
脚本:ライアン・マーフィー&ブラッド・ファルチャック

1952年、フロリダ州ジュピター。結合双生児のベットとドットは、自宅で怪我をしているところを牛乳配達人に発見され、病院に運ばれる。カーニバルの見世物小屋を経営するエルザ・マーズは双子の存在を知り、自分の一座に迎え入れようとする。

半信半疑ではあったが双子は承諾する。エルザが率いるフリークス一座には、合指症の少年ジミー・ダーリングと、その母で髭面の女性エセル・ダーリングがいた。一方、殺人ピエロのトゥイスティは、カップルのボーイフレンド、少年の両親を殺害し、その少年とカップルの残された少女を古いバスに幽閉する。エルザのグループは、 “シャム双子 “として最初のショーを成功させた。そこにはたった二人の観客、裕福な社交界のグロリア・モットと邪魔な息子ダンディ。ダンディはエルザにベットとドットを売ってくれと交渉するが、双子は拒否する。

Q
2:殺人事件-Massacres and Matinees-

監督:アルフォンソ・ゴメス=レホン
脚本:ティム・マイナー

警察は刑事の失踪を捜査するためにフリークショーに到着し、一連の殺人事件を受けてジュピターで夜間外出禁止令が出されたことをエルザに知らせる。一方、カーニバルの強者デル、そして3つの胸を持つ両性具有の妻デジレが到着し、エルザに仕事を依頼する。

エルザはセキュリティのため彼らを雇ったが、すぐにデルの支配的な態度に仲間たちは違和感を感じる。一方、ミープは警察に刑事殺人の容疑者として逮捕され(全くの濡れ衣ですが)、刑務所の受刑者によって殺害されています。彼の体は仲間のサーカス団の元に届けられ、ジミーはひどく嘆き悲しんだ。

別の場所では、ダンディがステージ上にいる自分を夢見て、フリークショーに参加することができるかどうかジミーを尋ねますが、ダンディがジミーを侮辱したため、彼は拒否され追い払われます。怒りの発作に陥ったダンディは、母グロリアが彼を元気づけるためにピエロのトゥイスティを雇ったことを知り、家に戻る。しかし、ダンディは彼のピエロバッグの中を見て(何が入っていたのかは不明)、彼に全く別の関心を抱き付いていく。トゥイスティの人質になっている2人の子供は脱出を試みるがうまくいかない。

Q
3:ハロウィンの呪い 前編-Edward Mordrake (Part 1)-

監督:マイケル・アッペンダール
脚本:ジェームズ・ウォン

ハロウィンの日、マギー・エスメラルダという若い千里眼を持つ占い師が一座に加わる。マギーはスタンリーという男と組んでいる詐欺師で、アメリカ疾病博物館にフリークを売り込もうとしている。

エセルは自分が肝硬変で余命いくばくもないことを知る。一方、ダンディはトゥイスティに夢中になり、手作りのピエロの衣装を着てハロウィンに紛れ込む。そしてメイドのドーラを殺そうとしたが、彼女に呼び出されて引き下がった後、彼はトゥイスティのトレーラーを訪れ監禁されている子供たちを苦しめる。

一方、フリークショー一座は、エドワード・モンドレイクという1800年代からアメリカのフリークを取り巻く迷信のため、ハロウィーンの夜はショーを開催しないという。エルザはこれを信じないと拒否しステージ上で練習。現れたモードレイクは、新しい魂を取る相手を探すのだった。

Q
4:ハロウィンの呪い 後編-Edward Mordrake (Part 2)-

監督:ハワード・ドゥイッチ
脚本:ジェニファー・ソルト

エセル、脚なしスージー、アザラシ男、そしてエルザの過去を知ったモードレイク。記憶を蘇らせたエルサは、モードレイクに自分を連れて行くよう懇願するが、彼は拒否する。

一方、ジミーとマギーは偶然トゥイスティのトレーラーに出くわす。子供たちを解放し警察に電話をかけた後、マギーはトゥイスティがジミーを殺害しようとしたので隠れる。モンドレイクはトゥイスティを見つけ、彼の生い立ちに耳を傾ける。彼が受けた苦痛と悲しみを見て、彼を選んだモンドレイクはトゥイスティを殺し、彼の一座に採用します。

一方、取り乱したダンディはトゥイスティのマスクを奪って家に戻り、そこで皿ためてドーラを殺害する。トゥイスティが死んだことを知った町は夜間外出禁止令を解除し、多くの町民がジミーに感謝するために見世物小屋を訪れる。エルザは街で初演を発表し、チケットは完売する。フリークショーにやってきたスタンレーは、ハリウッドのエージェントを装う。

Q
5:甘い罠-Pink Cupcakes-

監督:マイケル・アッペンダール
脚本:ジェシカ・シャーザー

スタンレーはエルザを勧誘するため、自分のテレビ番組を持つ可能性があると騙し取引しようとする。ジミーはデルを探しながらデジレを見つけ、ベッドに潜り込んだ。

ジミーは彼の手でデジレを喜ばせようとした。しかし、彼女は膣から出血し始め、後で流産だったと判明する。さらに医師は、彼女が完全に女性であることを明らかにする。一方、デルはいつもの恋人アンディと会う。二人は喧嘩をしデルは帰ってしまう。ダンディはアンディを見つけ、金を払ってトゥイスティのバスに向かい、そこで殺害する。

また、グロリアはドーラの娘レジーナ・ロスから電話を受け、母親と話をしたいと言われるが、しばらくドーラは忙しいから連絡が取れないと嘘を伝える。エルザはスタンリーが双子を連れてピクニックに行くのを目撃し、嫉妬と怒りに駆られる。その後、彼女は双子を騙してそのままグロリアとダンディの屋敷に追いやる

Q
6:ナイフ投げ-Bullseye-

監督:ハワード・ドゥイッチ
脚本:ジョン・J・グレー

エルザは、今度のテレビ番組の準備のため古い道具を持ち出し、ダガーを投げ始める。双子の失踪にエルザが関与していると仲間たちは疑い始めていた。

エルザは、全てが自分なしにはなかったこと、フリークたちを保護し世話をしてきたことを感謝するように叫んだ。彼らの忠誠心を証明するために、エルザは誰かがナイフ投げのターゲットになるよう要求する。ポールはしぶしぶ手を挙げ、エルサはわざと彼の腹を打ち、医者を呼ぶのを拒否する。ダンディは双子を愛していると宣言し、結婚したいと考えています。

ドットは初めて分離した結合双生児の存在を知り、ダンディが手術費を負担してくれると考える。一方、スタンレーはマギーに圧力をかけ、ジミーを納屋に連れ込み殺すように仕向ける。しかし、彼女は代わりにマ・ペティートの殺害を提案するが実行に移すことができない。彼女はジミーにすぐに一緒に町を出て行ってほしいと懇願するが、スタンリーは怒って彼女に立ち向かい、何があってもジミーの手が必要だと言う。

Q
7:腕くらべ-Test of Strength-

監督:アンソニー・ヘミングウェイ
脚本:リウ・イーフェイ

双子はダンディに勝手に日記を読まれたことを知り、激怒して彼の元を去ってしまう。フリークショーに戻ると、ジミーは双子を売り飛ばしたとエルザを責めた。

それでも双子はジミーに誤解していると言い、エルザのために嘘をつき、最終的にはその過程で興行収入の50%を脅し取る。ポールの看病を終え家に戻ったペニーは、引っ越しすることを父親に伝えるが、叩き出され、「芸術家の友人」に顔と頭にタトゥーを入れられフォーク状の舌を作られた。

一方、ゲイバーでデルを見かけたスタンレーは、フリークの死体を届けなければデルを追い出すと脅す。そこでアマゾン・イブを殺そうとしたデルだったが、彼女の体格と力を甘く見ていたため彼女に殴られる。ジミーは後にデルが父親であることを知っていることを告げ、二人は和解する。

その夜、デルはマ・ペティートのテントに忍び込み、彼女にきれいなドレスを持ってきて彼女にそれを試着させ、彼女を絞め殺した。彼はその死体をスタンリーに届け、「アメリカ疾病博物館」のリリアン・ヘミングスに売り渡す。

Q
8:血の連鎖-Blood Bath-

監督:ブラッドリー・ブーカー
脚本:ライアン・マーフィー

森で血まみれのドレスと骨が発見され、一座は彼女が野生動物に襲われて食べられたと考えた。しかし、エセルはエルザがマ・ペティートを殺したと責めた。

エセルは嘘をついて裏切ったエルザの頭を撃つ準備をするが、エルザはエセルの頭にナイフを投げつけ殺してしまう。スタンレーの協力で、エセルの自殺を偽装することに。一座はエセルを悼み、ジミーはうつ病になり自暴自棄になってマギーを追い出す。

そんな中、ジミーは一座に新しく加わった肥満女性アイマに魅せられる。一方、ドーラの娘レジーナは、母親の失踪を調べるためにモット家を訪れ、彼女に会うまで帰ろうとしない。グロリアはダンディを騙してセラピストを訪ねさせ、その事情を知ったダンディは激怒する。家に戻ったダンディはグロリアの頭を撃ち抜き、彼女の血を浴びる。

Q
9:神への目覚め-Tupperware Party Massacre-

監督:ロニ・ペリステレ
脚本:ブラッド・ファルチャック

母親を殺してしまい、さらに狂ったダンディは占いを受けるためマギーの元を訪れる。マギーはダンディに、これから何か問題が起こるかもしれないが、必ず乗り越えられると約束する。

自信を取り戻したダンディは仕事を続けようとするが、極度に酔っ払ったジミーに呼び止められる。ジミーはダンディが双子の失踪に関係していると責め、ダンディを脅す。自分のセクシュアリティの真実と、マ・ペティート殺害の罪悪感に耐え切れなくなったデルは首を吊ろうとするが、後にデジレに助けられる。

一方、ジミーはとある主婦たちの秘密のパーティーから追い出され、その直後にダンディが現れ女性たちを皆殺しにする。また、レジーナはダンディに、彼女が母親について警察に連絡したことを伝えるが、ダンディは公然と殺人を認めたことにショックを受ける。その後レジーナは、すぐにコルケット刑事を連れて戻ってくる。しかしダンディは刑事にレジーナを殺せば100万ドルやると約束し、コルキットは迷わずレジーナの頭を撃ち抜く。

酔ったジミーはテントに戻ると、ドットとベットが待っていた。ドットはジミーへの愛を告白し、一緒に幸せに暮らそうと言い、ベットもそれに同意するが、ジミーは他に好きな人がいると言い、二人の誘いを断ってしまう。その後、パトカーがフリークショーに現れ、パーティーでの女性殺人事件の容疑者としてジミーを逮捕する。

Q
10:孤児ペッパー-Orphans-

監督:ブラッドリー・ブーカー
脚本:ジェームズ・ウォン

夫のソルティが寝ている間に死んでしまったことを知ったペッパーの人生は打ち砕かれる。エルサは、フリークスたちが思うように扱われていないことに気づき、一座を始めたことをデジレに明かします。

エルザによると、かつて孤児院でペッパーを見つけ、ペッパが世話をする相手としてマ・ペティートを参加させ、後でソルティを見つけたという。デジレは、空虚になったペッパーを姉に返すことを提案する。

一方、スタンリーは、ソルティを火葬にすると言って遺体を預けるようエルザにいうが、実は頭を切り落とし、博物館に売ってしまう。マギーはデジレに、自分とスタンリーが詐欺師であることを告白する。2人は博物館を訪れ、マ・ペティートの遺体、ソルティの頭部、ジミーの手が展示されていることに衝撃を受ける。

エルザはペッパーの妹リタを追跡し、ペッパーを引き取るよう彼女を説得する。しかし9年後、リタは突然息子を出産し、彼女の夫はペッパーを赤ん坊殺しの犯人に仕立て上げるように説得する。ブライヤークリフのシスター・メアリー・ユニスは、ペッパーに図書館で雑誌の整理を手伝わせる。その際、ペッパーはエルザが表紙の雑誌を見つけ懐かしそうにした。

Q
11:奇術-Magical Thinking-

監督:マイケル・ゴイ
脚本:ジェニファー・ソルト

スタンレーはジミーに、弁護士を雇うには片手を切断して売ればいいと説得する。ジミーを刑務所からこっそり出した後、スタンレーは彼に麻酔をかける。目覚めたジミーは、両手が摘出されていることに気づく。

デルは病院にいる彼を訪ね、スタンリーがジミーを裏切ったことに気づく。一方、チェスターという旅行セールスマンが一座の元を訪れ、彼はベットとドットに夢中になる。チェスターはマージョリーという奇妙な腹話術の人形と観客の前でマジックを行う。ベットとドットは彼を誘惑し一緒に寝る。

一方、警官が刑務所に戻ってジミーを輸送している最中、イブはフロントガラスにレンガを投げ、デルと一緒に乗組員を殺しジミーを救出する。フラッシュバックでは、チェスターの妻ルーシーがアリスという女性と不倫していたことが明らかになり、嫉妬に狂った彼は、マージョリーが殺人を犯したと思い込んでいるが、実際は自分で2人を殺害してしまう。

マギーはエルザにマ・ペティートの本当の運命を伝える。デルにより窒息死させた罪をデジレに告白すると、エルザは後ろから彼の頭を撃ち抜く。

Q
12:喝采にかき消された悲鳴-Show Stoppers-

監督:ロニ・ペリステレ
脚本:ジェシカ・シャーザー

マギーはスタンリーが詐欺師であり殺人犯であることを暴露する。追い詰められたスタンレーは、エルザがエセルを殺害したことを暴露します。

しかし、彼らは彼を無視して(おそあらく)殺害した。エルザはジミーに、彼の失った手のための木製の義手を作ってくれるマッシモ・ドルチェフィーノを紹介します。彼はかつて、エルザの愛した男性で彼女の義足を作ってくれた腕のいい職人だった。

一方、双子はチェスターの助手になりたくないと告げ、代わりにマギーが担当することに。チェスターは彼女を箱の中に入れたが殺した爪とその愛人の幻により、気づかぬうちにマギーを真っ二つに切断し、殺してしまう。チェスターは怒りに任せてマージョリーを “殺害 “し、警察に身柄を引き渡します。その後、ドットとベットはエルザに、彼女に対しフリークスたちがエセルを殺した仇を討つつもりなのですぐに立ち去るよう警告する。デジルはエセルのために正義を宣言しますが、彼らはエルザが既になくなっていることがわかります。

エルザは町を出る前にダンディに会い、見世物小屋と引き換えに1万ドルを受け取ります。ラストシーン、マッシモはジミーに義手を届ける。それは、かつてのロブスターの形をしておりジミーは喜んだ。

Q
13:カーテンコール-Curtain Call-

監督:ブラッドリー・ブーカー
脚本:ジョン・J・グレー

自分に従わないフリークス達への怒りで、ダンディは彼らを虐殺する。ジミーが戻ると、デジレ以外の全員が死んでいた。ダンディはベットとドットだけは誘拐し、結婚を求め、彼女らもそれに同意する。

夕食時、ダンディは飲み物に混入された薬で朦朧とする。そこには、ジミーとデジレの姿もあった。ダンディは、中国式水責め水槽に閉じ込められている中で目を覚ます。デジレ、ジミー、ベットとドットは彼が溺れる様子を眺めていた。

一方、ハリウッドに到着したエルザは、副社長であるマイケル・ベックと出会い、後に結婚する。1960年、エルザは看板番組を持つ人気スターなってすべてを手に入れた。が、その後夫とWBNの社長から、かつてのスナッフ・フィルムのコピーが出回ったことを突きつけられる。

自分のキャリアがもうすぐ終わることを悟ったエルザは、エドワード・モンドレイクが召喚されることを期待してハロウィンの番組に出演することを承諾する。エルザが出演すると、今は自分の家族を持つデジレ、妊娠中のジミーと幸せな結婚生活を送るベット&ドットが、それぞれ放送を見る姿が映し出される。

モンドレイクはエルザの前に現れ、死後の世界にエルザを送った。そこは生前のフリークス劇場で、亡くなった仲間もみんながいて、彼女を歓迎するのだった。

考察&トリビア

怖すぎたピエロ

アメリカンホラーストーリー怪奇劇場 恐怖ピエロ

監督のライアン・マーフィーによると、ジョン・キャロル・リンチが殺人ピエロのトゥイスティの姿は想像以上にとても恐ろしく、彼のシーンを撮るときは、スタッフのほぼ3分の1が恐れてセットを出て行ってしまったそうです(^^)/

確かにわたしも初見はめちゃくちゃ本当に怖かったです!アメホラで一番怖かったのは、このピエロと、シーズン6のブッチャーかな(^^)

NIRVANAとエヴァン・ピーターズ

ジミーがステージで歌ったのは、でニルヴァーナの「Come As You Are」でした。エヴァンが演じるキャラクターは、シーズン1のテイトもニルヴァーナをのカート・コバーンを彷彿とさせるボーダートップスを着て、彼と同じ日に亡くなっています。

エルザ・マーズが生まれたきっかけ

AHS監督のライアン・マーフィーとジェシカ・ラングはシーズン1でとても親しくなったそうです。そして、マーフィーは他のキャラクターを考えるときにラングに相談したりもしているそうです。

例えば、ラングはシーズン2で大酔っぱらいのシーンや歌を演じたいと希望したので、彼女の演じたシスター・ジュードはかつて歌手だったという設定で、病棟内でステージをするシーンが盛り込まれました。

シーズン3では、シャネルを着たエレガントな女性を演じたいとアイデアを出した結果、彼女の演じたフィオナ・グッドという女性は非の打ち所のない、エレガントなファッションをしていました。

そして、実はジェシカ・ラングは写真家でもあり、特に1950年代のサーカスの世界に惹かれたそうです。それゆえ、見世物小屋のオーナーであるエルザ・マースというキャラクターが生まれ、またジェシカ自身がAHSで演じたキャラクターの中で最も気に入ってるのもエルザなのだそうです(^^)/

昼間のフリークショーはご法度

デルの儲けを出すためには昼間も開催するべきだという主張にエルザが反論するセリフが印象的で、エルザが、ショーマンとして厳格なビジョンを持っているこだわりが窺えました(^^)/

フリークショーは夕方から見るものと決まってるのよ。

暗闇が訪れ謎めいた世界が、動き出す…。
古臭い理屈から解き放たれて、
空想の世界が、広がるのよ。

夜空に星が輝けば、私達は活気づく。
だめよ、昼間は子供の時間、ピエロや人形がはしゃぐだけ。

ここじゃそんなもの見せない、
ここは、フリークショーなのよ。

エルザ・マーズ|エピソード2「殺人事件」より

フリークが奏でるBGMの数々

本シリーズでは、舞台となった1952年よりも以降に発表された曲を多く使用していました。これを批判し、嫌うファンも少なくなかったそうですが、このアイデアには深く、ユニークな理由があるといいます。

ライアン・マーフィーはインタビューで、「フリーク」と呼ばれた、あるいは自らを「フリーク」と呼ぶアーティストが作った曲を選んだと語っています。

たとえば、デヴィッド・ボウイラナ・デル・レイニルヴァーナ、などなど。

エドワード・モードレイクは実在の人物?

後頭部にも顔があるエドワード・モードレイクは実在した…かつて、このような噂が実際にあったそうです。具体的な内容は以下のようなものでした。

エドワードは19世紀に実在した貴族で、後頭部に顔があり、笑ったり泣いたりすることはできるが、食べたり、大きな声で話したりすることはできなかった。エドワードは、この “悪魔の顔 “が夜な夜なささやくので、取り除いてほしいと医者に懇願したという。しかし、どの医者もその手術を試みようとはしなかった。その後、彼は23歳の時に自殺した。

しかし、これは1895年、ボストン・サンデー・ポスト紙のチャールズ・ロティン・ヒルドレスが捏造したデマ記事だったということが判明しました。

嫌われたトゥイスティ

殺人ピエロのトゥイスティ(演:ジョン・キャロル・リンチ)というキャラクターは、ピエロの描写が不正確で、道化師全体の評判を悪くしていると思われ、全米道化師協会に嫌われたそうです。とはいっても、ピエロといえば色々なホラー映画で扱われていますよね…(・・?

シーズン4「怪奇劇場」のまとめ

以上、アメホラシーズン4「怪奇劇場」のレビューでした!はじめて見たときは彼らの姿、トゥイスティの恐ろしさに衝撃でしたが、今ではエルザもフリークスも、トゥイスティも大好きなキャクターばかりのシーズンとなりました(^^)/

余談で、ちゃんと調べてないんですがベットとドットという愛称は、ベトちゃんドクちゃん」からきてるのかな?若い人たちは知らない方が多いと思いますが(^_^;)

ベット&ドットのモデルとなったであろう実在の人物は別の方たちでした。詳しくは、キャラクター全解説の記事でかいてます!

研究員Aoringo
研究員Aoringo

ところで、やっぱりわたしは毎回、ジェシカ・ラングが演じる女性にとても共感と愛おしさを感じてしまいます(^^)/
今回のエルザはジェシカ自身が最もお気に入りだと公言しているだけに本当に魅力的な女性でした。コンスタンスとは違う、博愛的な母性愛を持ち、最終的に自分の夢を叶える芯の強さは、最強の魔女フィオナにもなかった精神的な強さではないでしょうか。

「怪奇劇場」が伝えたかったこととは?

さて、このシーズンが伝えたかったことは何だったのでしょうか。色々とありますが、最も重要なことはラストシーンでデジレがダンディに放った言葉に集約されているように思います。

ここでたくさんのフリークが死んだわ。
瓶詰めにされた仲間もいた。
博物館に陳列したんだ。

見物人たちは興味津々で見ていたわ、”なんて怪奇な奴らだ”ってね。そうやって”自分は普通で幸運だ”と思い知りたいのさ。

確かにそれが、フリークの役目かもね、でもこれだけは言っとくわ。あんたは映画俳優のようにハンサムかもしれないけど、どんなフリークより”異常”よ!

エピソード12「カーテンコール」より

ダンディだけではなく、フリークを博物館に売り飛ばしたスタンリー、金のためにあっさり罪もない人を殺した刑事コルケット、そしてチェスターなど、五体満足である彼らの精神構造はおそらく登場したフリークたちのいずれとも比較しがたい冷酷で恐ろしいものでした。

対して、作品内でフリークと呼ばれていた人々は、ピエロのトゥイスティも含め、身体的なことを理由に虐待、いじめなどひどい生い立ちがあったり、知能の遅れから惨めな扱いを受けてきた経緯があり、もちろんそれだけとは言えないし殺人はだめなんだけど、ある意味で社会が彼らのような存在を排他的に扱うことが人為的な狂気を生み出す恐れがある、という警告も感じました。

また一方で、現実社会に目を向けると、国内では2002年、リトル・フランキーが亡くなったのを最後に小人プロレスが消滅しました。小人プロレスとは、その名の通り障害によって身長が伸びなくなった男性たちがプロレスラーとして出場するエンターテイメントとして日本国内でひっそりと存在していました。彼らはその低身長を活かし、観客を笑わせときには技で魅了していました。

しかし、現代は公に身体的特徴を見世物にする風潮はタブーのようになっている気がします。もちろん、むやみに見世物にすることが良いというわけでなく、そういう特徴も個性として活躍できる場所が減っていくのであれば、それはそれでどうなんだろう、保護されていればそれで良い問題なんだろうか、なんてなかなか深く掘り下げられそうなテーマを含んでいます。あくまで私の見解ですが、みなさんはどんなことを感じましたか?(^^)/

ちなみに小人プロレスは、2022年現在はミスター・ブッタマンさん、プリティ太田さんという二人の小人プロレスラーたちが中心となって再興されているようです(^^)/

予告トレーラー

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