グロ要素なしでめっちゃ怖い「死霊館 エンフィールド事件」-The Conjuring 2(2016)
イギリスで起こった有名すぎる実話がもとになった本作。例の悪魔のシスターが初めて登場して話題にもなりました。ただしグロ要素はないので子供と一緒でも大丈夫です。
「死霊館 エンフィールド事件」について
「ソウ」シリーズの監督ジェームズ・ワンが手掛けた本格オカルト・ホラーとしてヒットした「死霊館」の第2作目である本作。
1977年にイギリスで実際に起こった「エンフィールドのポルターガイスト」が題材となっています。前作同様、実在した心霊研究家のウォーレン夫妻が関わった事件として、夫妻役をヴェラ・ファーミガ、パトリック・ウィルソンが引き続き演じ、彼らを中心にストーリーは展開していきます。
グロいの苦手でも安心して一緒に見られます。
アナベルシリーズもそうですが今回もグロ描写はなく「びっくり!ドキドキ!オバケ怖い!」くらいな仕上がりとなっていますので、お子さんと一緒に楽しめる内容であると思います。(※R12指定です)
ただし!
悪魔のシスターはじめ、アナベル人形、へそ曲がり男などはじゅうぶん怖いので、夜中のトイレには付き合わなくてはならなくなるかも…。
何より、本作の後にスピンオフとして映像化されることになる「死霊館のシスター」で登場する悪魔ヴァラクが本作で初登場しています。初登場のシーンめちゃくちゃ怖いですね…。なんであんな恐ろしい絵を描いてあんなとこに飾ってしまったんでしょう…(絶対にいやだ…)。実際はロレインの霊感による悪夢だったようですが…
実際の時系列的にいうと、本作は「死霊館のシスター」が起こった数年後の話となっています。ポルターガイストをはじめとする心霊現象、悪魔との対決などホラーシーンはもちろん盛りだくさん!しかもただ驚かせるだけでなく、その趣向もさまざまに凝られており、ほんとにずっと怖いですwなので、子供と言っても、怖いのが苦手なお子さんには厳しいかもしれませんw
とは言え、本作では「死霊館シリーズ」になくてはならない心霊研究家のウォーレン夫妻の関係性にも深く言及しており、二人の絆の深さや、困っている人を助けたいという必死な思いを見ることができる側面も楽しめます。
実話、エンフィールドのポルターガイストとは?
1970年代に、イギリスで母親と娘4人が暮らす家で起こった実際の事件を題材に描かれています。
当初は作り話だろうと信じてもらえなかったこの事件。しかし、長い間を経てあまりにも目撃者が多すぎたこと、目撃したのが家族だけでなく外部の調査員、警察、報道関係者までが含まれ、広く市民が信じざるをえなくなったそうです。劇中でも、テレビ番組のインタビュアーが来て一家の娘に話を聞くシーンがありますが、初めはまるで信じてないようにニヤニヤ笑いながら質問したりしていますが、異様な声で話し始める娘を見て顔つきが変わっていく様子が描かれています。
当初からイギリスの英国心霊調査協会(SPR)が中心となって関わっており心霊現象の目撃者にもなっていましたが、事件はポルターガイスト現象だけでなく、ついに娘ジャネットに何かが取り憑きはじめ、恐怖がさらに具現化、命の危険が危惧されるようになっていきます。
時期は1977年8月からの2年2か月(1979年9月まで)とされており、パタっと何も起こらなくなったと言われる一方で1980年に再び起こったという資料もあるとか…。日本でも心霊現象っていろいろ報告されますが、信じる人もいれば信じない人だっています。心の病が引き起こす幻覚だとか、多感な時期の少年少女による狂言だとか、科学的に証明されないことだからこそのミステリーですね。
ただこの事件に関しては多くの報告書・目撃談が残っていることから信憑性がそうとう高いと言われています。
「ホラー映画だからといってバカにされたくない」
本作は2時間超えの長編なんですが、全然長く感じません。すごい。
単なるホラー映画では語れない深みがあるんですよね…前作(死霊館)でもそうでした。ホラー映画で初めて最後泣いたアオリンゴです(笑)怖さも天下一品ですが人間ドラマやミステリーの奥深さもしっかりと織り込まれており、見応えがありすぎます。
ジェームズ・ワン監督の本作についてのインタビュー映像がありましたのでご紹介します!
いつからかホラー映画といえばB級、みたいなちょっと見下げられる雰囲気が映画界には漂うようになっていました。監督はインタビューで「かつて70年代、80年代のホラー映画はメジャーな配給会社によってメジャーな映画として扱われ称賛されていた。その敬意を取り戻したい」と語っています。
ジェームズ・ワン監督のホラー映画に対する愛がヒシヒシ感じられます!
けっきょく悪魔とは何なのか…
第一作目の「死霊館」でも”悪魔とはいったい何なのか?”と考えさせられました。人は、なにか不安を抱えてたり、満たされないものを感じながら生きていると、無意識のうちの心の隙間ができていて、ふとした些細なきっかけで精神を病んだり、自分を必要以上に恨んだり、闇落ちするきっかけになるのかもしれません。
それと、ホラー映画の中で子供に悪魔が憑依するパターンって多いように感じますが、純粋で無垢な存在に取り憑きやすいのでしょうか…悪魔憑依についてあまり詳しくないのでわかりませんが…心の隙間や人の弱みにつけこむ、とかよく悪魔系の映画でも言われてますよね。
例えば現実世界でも、自分の親や子供を手にかけてしまう事件、無差別に人を殺してしまう事件がたくさん起こっていますが、いずれも本当に当人が望んでやったことなのだろうか?さまざまな要因が絡み合い、絡め取られるようにして自分とは違うなにかに心も体も侵食されていくのでは…? もちろんそれが「殺人」などを肯定する言い訳には全くならないわけですが、悪魔とは宗教的な一部の現象であることのほかに、ポルターガイストなどの心霊現象をのぞけば、いつでも日本に住むわたしたちにだって巣食う可能性は否定できないのかも…なんてことを考えてしまいました。
自分で弱点言ってしまう
悪魔は、名前を呼ぶと消滅するらしいです。
それって悪魔にとってトップシークレットなはずなのですが、悪魔ヴァラクは、ロレインの夢にまで出て怖がらせたあげく、自ら名前を伝えてしまっていました。そして、かなり緊迫した状況の中でありながら、しっかりメモってたロレインがさすがwメモをとりなさい!って私もよく怒られます…
結局ヴァラクさん、それにより自分が消滅するはめに。
わりとうっかりさんですねww
最後のシーンで、ロレインが「お前の名前がわかった!」と叫んだ瞬間発狂するヴァラク。「あああああああ、確かにー。確かにわたし言っちゃったよねー!やらかしたよねー!?」と焦ってるようにしか見えなくなり、いざ名前を呼ばれたときの顔といったら、「じぶんめっちゃ覚えてるやん〜!!!!!」ってロレインに突っ込んでるようにしか見えなかったのでとても面白かったです。
「死霊館 エンフィールド事件」概要
予告トレーラー
スタッフ
- 監督:ジェームズ・ワン
- 脚本:チャド・ヘイズ、キャリー・ヘイズ
メイン出演俳優
その他の出演俳優
- マディソン・ウルフ
- フランカ・ポテンテ
- ローレン・エスポジート
- ボニー・アーロンズ
- サイモン・マクバーニー 他
最後のシーンで登場する、ウォーレン夫妻のいわくつきの品が保管されている博物館でアナベルちゃんが映ります。
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