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このマンション何かおかしい…「マッド・ハウス-1BR」(2019)考察&レビュー

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このマンション何かおかしい…「マッド・ハウス-1BR」(2019)考察&レビュー
ここがポイント!

あこがれのロサンゼルスのマンションに入居が決まったサラ。住人たちは仲良く親切です。が、しかし何かおかしい。変な音のする部屋、そして怪しい住人。そしてついに恐ろしい出来事の幕開けが…。これから1人暮らしを始める人は見ない方がいいかも…?

一言でいうと、マンション版ミッドサマー。

研究員Aoringo
研究員Aoringo

こんにちは!おうち映画派のaoringo(@horror_apt)です。
CS/BSで放送されてる映画は気になったらかたっぱしから録画してるんですが、本作もそのラインナップの中から鑑賞しました~

あらすじ

理想の物件で完璧な新生活を始めた女性を待ち受ける悪夢を描いたサイコスリラー。ロサンゼルス、ハリウッド。サラは複雑な家庭環境のトラウマから逃れるため、法律事務所で働きながら新しい人生を始めることに。運良く条件にぴったりな物件が見つかり、住民たちも彼女を温かく迎え入れる。夢のような新生活をスタートさせるサラだったが、やがて誰かに監視されているような気配や脅迫めいた手紙に悩まされるように。そしてある夜、サラは自宅で住民の1人に襲われて意識を失ってしまう。(映画.comより

予告トレーラー

「マッド・ハウス-1BR」

ネタバレなしの感想

マンションという集合住宅だからこその恐怖

この映画、説明するとほぼネタバレになってしまうので気を付けないといけないんですが、設定としておもしろいのは、引っ越した部屋が呪われている、的な分かりやすいオカルトホラーではなく、マンション全体がひとつの閉鎖空間となっているというところ。

マンション全体が閉鎖された空間となることで、そこに暮らす住民たち自身がひとつひとつの恐怖要素になってきます。オバケや悪魔が出てくるオカルトホラーでも、一人の連続殺人鬼が出てくるサイコホラーでも表現しずらい、隣人による生活空間の中での恐怖は、身近に感じるぶんほんとに気味が悪い。

同じよな設定だと『ハイ・ライズ』って映画もタワマンが舞台となっててけっこうおもしろかったです。

共用部分では何事もない人間関係が、個室というそれぞれのドアをくぐったとたん、お互いに知らない顔をのぞかせる怖さ、そして面白さ。まるでいけないものをのぞき見してるような感覚にもなったり。こういう設定のホラー映画、もっと他にあるのかなぁ~(’ω’)

気にならないの?その拷問のワケ

個人的な感想なのですが、主人公の演技がイマイチだった気がします。わざと、あえてそういう演出なのかもしれないんだけど、もっと怖がらないの?とか、正体不明の怖さに向き合ってる緊迫感が物足りなかった気がしました。理由もきかずわけのわからん拷問を受け入れるのも意味不明。

「いったい何のためにこんなことを?!」ってそのヒゲに聞けやぁあああ!!!って思ってました…。

ナオミ・グロスマンの怪演がここでも最高

本作に出てくるちょっと変わった女性、ジャニスを演じていたナオミ・グロスマン。

ドラマ「アメリカン・ホラー・ストーリー」で小頭症の患者ペッパーを特殊メイキングで演じていたことで彼女のことを知りました。かなり難しそうな役柄を演じていたナオミの演技が本作でも際立ってました!

「マッド・ハウス-1BR」

ネタバレありの感想

注意※この先はネタバレ要素を含みます

モデルになったのは実在のカルト集団

『マッド・ハウス』は、マンション全体がひとつのカルト集団の共同体であったことが明らかになるわけですが、デビッド・マルモール監督自身が、実在したカルト組織、「シナノン」をモデルにしたと語っています。

1913年生まれのチャールズE.デデリッチが、1958年に創設したシナノンは、当初はアルコール中毒患者、その後薬物中毒患者のリハビリを行う活動を開始します。

1960年頃には拡大する薬物依存問題に、グループセラピーで対処する団体として、メディアや政治家から注目と称賛を集めました。

ところがシナノンのプログラムを受けた者の多くは、社会に復帰せず団体の作り上げたコミュニティに留まることを選びます。これを社会復帰と呼べるか、議論が起きました。

やがてカルト集団を形成したシナノンは、1970年代に宗教団体化されます。そして脱退しようとした者への暴力行為などが表沙汰となり、社会問題化していきます。

様々な問題を経て、1991年にアメリカでは消滅したシナノン教団。科学的なアプローチによる更生プログラムは、洗脳であったと非難されつつも、治癒した人もいると議論の対象になりました。

カルト宗教の恐ろしいところは、それ(信仰や共同体への参加など)を望まないと決めたものにも強制的にそれを強いるところです。本作でも、監禁、そして拷問シーンがありました。

”あちら側”に行ってしまえば、その秩序を当たり前、仕方ないルールと受け入れることができてしまうけれど、”こちら側”にいる観客にとっては理解できない謎のルールを強いられる、そのことが既に恐怖です。そう思えば…学校の意味わからん校則を、疑問ももたず守らせようとする教師もめっちゃホラーじゃないですか?w

カルト集団というつもりはないですけどw

猫を殺すやつらは絶対にあかん

世の中に無数にあるといわれる宗教もカルト集団も、まぁ好きにやればいいし必要な人にとっては必要なものなんでしょう。

だがしかし、ペット禁止を破ったからって猫をオーブンで焼き殺すようなことを是とする集団、おまえらは許さない(猫好き)

どんな信仰でも思想でも、猫を殺すことだけは天が許しても世界中の猫好きが許さない。

こちとら猫教ならぬ猫狂です。

カルト系のホラー映画

本作について色々調べてるうちに、いくつかのカルト集団やカルト宗教をモデルにした映画を見つけました。

『サクラメント 死の楽園』
『ザ・マスター』
『チャーリー・セズ マンソンの女たち』
『聖なる地獄』
『ワイルド・ワイルド・カントリー』
『マーサ、あるいはマーシー・メイ』
『へルター・スケルター 2004』
『THE WAVE ウェイヴ』
『ロード・オブ・カオス』
『ウィッカーマン』
『真相究明!セックスカルト集団「ネクセウム」』
『ミッドサマー』もそうだし、同監督の『へレディタリー/継承』もそんな感じだったな~。

これを機にいろいろ見てみたいです

研究員Aoringo
研究員Aoringo

「マッド・ハウス-1BR」概要

スタッフ

  • 監督:デイビット・マルモール
  • 脚本:デイビット・マルモール

キャスト

  • ニコール・ブライドン・ブルーム(サラ)
  • ナオミ・グロスマン(ジャニス:ケーキ持ってくる女性)
  • ジャイルズ・マッシー(ブライアン )
  • アラン・ブルーメンフェルド(サラのパパ)
  • テイラー・ニコルズ(カルト集団のリーダー )
  • アンドレア・ガブリエル(クリスティーナ)
  • スーザン・デイビス(Missスタンホープ:おばあちゃん)
  • クレイトン・ホフ(レスター)
  • セレステ・サリー(リサ)

最後に一言

[st-kaiwa1]何かにすがりたい、そんなときはカルトじゃなくて映画を観てスカッとしよ~[/st-kaiwa1]

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ABOUT ME
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にわかホラー研究員
関西在住。ホラー映画を見たりホラーに関することで興味が出たものをマイペースに調べたりしてブログ記事にしています。いろんな映画を観るよりは好きな作品やシリーズを掘り下げるのが好きです。もっぱら在宅シネマ―で動画配信サービス&BS/CS録画で楽しんでます。
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