「ソウ ザ・ファイナル 3D -Saw 3D」(2010)考察&レビュー

2004年にジェームズ・ワン監督、リー・ワネルが脚本を担当し、圧倒的低予算で制作され公開され大ヒットとなった「ソウ」から6年。ついに本作でファイナルを迎えることに。ジェットコースターのように目まぐるしいサスペンスが展開されてきた物語が見事にまとめられてます!
これまでの全6作品を通じて続いてきたジグソウによるゲームの数々。彼は3作目でいなくなるものの、その後も後継者によってゲームは継続されてきました。そして、その真の後継者とは果たして誰なのか、ジグソウが遺した結末がどんなものであるのか…おおよその謎は回収されたとはいえ、まだ謎は残っています。
本来、ソウのファイナルは2部に分けて制作される予定だったそうですが、前作「ソウ6」が思ったよりうまくいかなかったこともあり、この1作に2部分を詰め込んで1つで完結するようになりました。
冒頭からさっそく、まさかこの人が!?という登場で驚きでした。

本作で行われたデスゲームの1つが、人種差別してる不良グループたち。リーダーの男がシートにひっつけられてて、彼がそれを自分の体を犠牲にすることで自分と仲間の命を救うことができるピタゴラスイッチ方式。が、制限時間短すぎたw もう最初から生かすつもりないタイマー設定。
このゲームをなぜする必要があったのか、今回から登場する捜査官マット・ギブソンは疑問に感じ、またその理由は後ほど明らかに。ちなみに運転席の男を演じたのはリンキン・パークのリードボーカル、チェスター・ベニントン。彼の遺作にもなっています。
次は、ジグソウの生き残りだと嘘ついてお金稼いでしまったボビーが被験者。このゲームに関しては真犯人探しとはほぼ関係ないところに位置してるけど、ジグソウが生きていたときに計画されていたものだと回想シーンで分かる。
最後はネタバレになるのでかけないですが、これまで残されていたいくつかの「ソウ」全シリーズにまたがる謎について明かされています。

今回のオープニングデスゲーム
今回のオープニングを飾ったのは、街中で行われるまさかの公開処刑でした。なかなか大掛かりなセッティングに男女3人を連れ込むまで誰も不審に思わなかっったのか経緯が非常に怪しいですが、まあファイナルだけに派手にしたろって感じだったのかな…
かつての生存者が復活
ファイナルで明らかになったのが、第一作目「ソウ」のゲーム参加者だったゴードン先生の再登場でした。
ちなみに、ゴードン先生の生存はソウ2か3(忘れた)でも、ゲーム参加者の顔に鍵を埋める施術シーンに映った後ろ姿により疑われていたことがあったりしたこともあったので、その謎を今回で払拭させるべく彼の生存をはっきりさせた感じでした。
そして、たしかに言われてみれば外科手術ができないと難しいゲームの内容も色々あったなぁとここにきて気づいたわたし。ゴードン先生が手伝っていたことは何ら不自然ではなくスムーズ。ゲームに参加させられ、自ら足を切断する羽目になったにも関わらず、その後ジグソウに世話をされ彼の哲学に何かしら共鳴したのでしょうか。そして、リン医師を紹介していたのも彼だったことが判明。被験者選びにも参加しており、それをジョンが受け入れていたことも考えると、ゴードン先生とジョンの間には信仰的な部分で深い共鳴と、かなりの信頼関係が築かれていたのでは、と推測できる( ˘ω˘ )
んで、ゴードン先生がジョン(ジグソウ)から託されていたのは、後継者としてではなく、元妻ジルに危害が加えられた場合はすぐに対処してほしい、というものでした。そのとおり、ジルをパッカーン装置で殺したホフマンは捕まり、例のバスルームに閉じ込められる、つまり見殺しにされる運命に。
それにしても、ゴードン先生と一緒にいたあとの2人誰なん?!
今回のメインデスゲーム
今回は、ジグソウゲームの生存者であることを謳って執筆活動し成功したボビーと、それを見て見ぬ振りしてきた仲間たちがゲーム参加者となりました。ネタバレなしのとこでもかいたけど、どれもクリア難易度高め設定でわろたww ここで死人増やしとこ!って感じでしょうか。
まとめ
本作は当時3Dで公開されたそうですが(当時はホラー苦手だったから見ようとも思わなかった!)、誰がこのエグい残虐シーンだらけのソウをわざわざ立体で見たいと思ったんでしょうか…まあ需要があったからそうなったんでしょうが。でも、アトラクション的な怖いもの見たさの気持ちをくすぐるには十分かもしれない。
ちなみにホラー好きな今でも絶対観に行かない自信があるw
「ソウ」シリーズはこのファイナルをもって、この後2007年に公開される「ジグソウ:ソウ・レガシー」まで沈黙することになります。ソウシリーズは、「ソウ3」でジグソウが亡くなった後フランチャイズ化し、ただ人を残虐に殺したいだけの中身のない映画の集まりになってしまった、というような酷評も少なくないみたいです。が、あらためてまとめて見たら、このシリーズは、「ソウ」という大ヒット作を起点に、始めからできあがっていたわけではない、様々な作り手、または多くのファンの期待を混じえて、右往左往しながらここまできたのです。
ストーリー内でも今までの作品のフラッシュバックがあったように、今回もこれまでの事件の謎を全て回収して終わらせたる!って意気込みが伝わってきました。全作品の編集を担当してきたケヴィン・グルタートだからこそ、これまでの仕事の総編集でもあったのかもしれません。
何とかここまで完結させてくれたことにいちファンとして制作に関わった全ての人に称賛を送りたいです(^^)/
「ソウ ザ・ファイナル」概要
予告トレーラー
ジグソウのゲームに生き残り、その体験を本にして有名になったボビー・デイゲン。同じくジグソウのゲームに生還した人たちは、ボビーの元に集まるり、その中には1作目の被害者であるゴードン医師もいた。しかし、ボビーの暗い過去が明らかになるにつれ、新たな恐怖が彼らに襲いかかる。その一方で、ジグソウ最後の遺言が明かされようとしていた……。
スタッフ
キャスト
トビン・ベル

ジョン・クレイマー(ジグソウ)役
コスタス・マンディロア

マーク・ホフマン刑事役
ショーン・パトリック・フラナリー

ボビー・デイゲン役
ジル・タック役ベッツィ・ラッセル

ジョンの元妻。ジル・タック役
- ピーター・アウターブリッジ ―医師ローレンス・ゴードン役(保険会社の重役。ゲーム参加者。)
- ジーナ・ホールデン ― ジョイス・デイゲン役(ボビーの妻)
- チャド・ドネラ― 刑事マット・ギブソン役(ホフマンを疑い捜査する)
- ローレンス・アンソニー― ロジャース役(ギブソンと共にジグソウ事件を担当する黒人調査官)
- チェスター・ベニントン(リンキン・パーク) ーエヴァン役(車ゲーム参加者のリーダー)
- ディーン・アームストロングーケイル役(ボビーの親友でマネージャー。ゲーム参加者)
- ナオミ・スニッカス ーニーナ役(ボビーの仲間で広報担当。)
- レベッカ・マーシャル ースーザン役(ボビーの仲間で弁護士。)ほか

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