ホラー映画の歴史【1980〜現代】
ホラー、スリラー、サスペンス…ジャンルは様々だが、ホラー映画に分類されることがある作品は、いずれも観るものを不安にさせ、心理的に宙吊りにさせる。
そんなホラー映画にはどんな歴史があるのか?
この記事ではホラー映画の起源からこれまでの歴史についてまとめた第2弾、ホラー映画の大ヒット作が次々に爆誕した80年代からスタートです。
殺人鬼ジェイソンで知られる80年代を代表する大ヒットホラー。実は1作目にはジェイソンは登場しない。
■レビュー記事はこちら
『シャイニング』
スティーブン・キング原作、スタンリー・キューブリック監督という最強クリエイターコンビによる、ホラーのみならず映画史における名作。ホテル内のファブリックの美しさと物語の恐ろしさが見事に調和し独特の世界を築きあげています。
『食人族』
後のイーライ・ロス監督『グリーン・インフェルノ』の元となった作品。かなりカルトなので見る人を選ぶと言われ、フィクションですが動物の解体シーンは実録。
亀のシーンはかなりトラウマ級ということで私は見れなさそうです…(映画のために本物の動物が殺されたと思うとさすがに…)
後に『スパイダーマン』シリーズでヒットメーカーとなったサム・ライミ監督によるホラー映画の代表作。低予算ながら、森の中を駆け抜けるカメラワークをはじめ、工夫と新しい試みで話題となった。
ジョン・カーペンター監督による1951年公開『遊星よりの物体X』のリメイク。極寒の閉ざされた地で謎の生命体と対峙する恐怖のみならず、閉鎖空間で次第に崩れていく人間の精神や関係性が恐ろしい。
■レビュー記事はこちら
『ポルターガイスト』
スティーブン・スピルバーグ製作×トビー・フーパー監督作品。新居に越してきた家族を怪現象が襲う物語。実際に出演者に不幸が続くということが続いたことでも話題に。
人の夢の中に出没するフレディ・クルーガーが殺人を繰り返す人気シリーズ第一作目。眠るのが怖くなる人が続出した(らしい)。
『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』から続く、ロメロが手がけたゾンビ三部作の第3作目。
『バタリアン』
ロメロ監督の伝説のゾンビ映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』のパロディ。コメディタッチで個性豊かなゾンビたちが印象的。ゾンビになるとどうしても腹が減り人間の脳を食べたくなるという。
謎のヒッチハイカーを拾った青年が恐怖の体験をするスリラー。サイコパスの怖さがまとわりつく気味の悪さがとても怖い。
『ザ・フライ』
デヴィッド・クローネンバーグ監督によるSFホラー映画。天才的な科学者セスが、実験中の事故により少しずつモンスターに変化していく特殊効果が見どころ。
ヘルレイザーシリーズ第1作。原作はクライヴ・バーカーの小説『ヘルバウンド・ハート』(1986年)。本作のテーマは「快楽の源となる苦痛、拘束と恐怖の下での道徳性」。ルマルシャンの箱と呼ばれるパズルボックスと、ピンヘッドの魔神が印象的。
『プレデター』
アーノルド・シュワルツェネッガー主演のSFアクションホラー。”プレデター”とは動物学用語で、「捕食動物」や「天敵」を意味している。
連続殺人鬼の魂が宿った人形チャッキーが大暴れするオカルト・ドール・ホラーの金字塔。最新版ではAi搭載のおもちゃになっているが当時はCGとは一味違うアナログな動きが逆に不気味。
ファンの愛が一気に狂気に変わるストーカー的な怖さを描いた名作。原作はスティーブン・キングの小説。キャシー・ベイツの怪演がお見事!
『羊たちの沈黙』
レクター博士の優雅ながら凶暴で掴みどころのないサイコパスな人柄が話題に。90年代にサイコスリラーを一世風靡させたきっかけともいえる作品。後に続くハンニバルシリーズの第一作目でもある。
■レビュー記事はこちら
デヴィッド・フィンチャー監督、ブラッド・ピット、モーガン・フリーマンW主演のサイコスリラー・サスペンス。先鋭的な映像センスと音響が当時画期的だった。結末の衝撃がいまだにトラウマです。
90年代スラッシャー映画の代表作品。80年代までのホラー映画をオマージュしたシーンなど、映画ファンが喜ぶ仕掛けも多く、その方向性は後のシリーズでも継承され独特の作品性を持つ。
理由もわからず謎の立方体に閉じ込められる脱出劇を描いた作品。シチュエーション・スリラーをホラー映画界に定着させたといっても過言ではないカルト名作。
当時『らせん』と同時公開されつや空前の大ヒット。Jホラーブームの口火を切った日本ホラー史における記念的作品。貞子のキャラは現在も人気であり、ハリウッドでもリメイク版『ザ・リング』が公開された。
これまでも『食人族』などでモキュメンタリー(擬似ドキュメンタリー)手法の映画は存在していたものの、POV(ポイントオブビュー)ホラーをメジャーにしたといっても過言ではない作品。森の中で取材を敢行する大学生たちを怪現象が襲う。
若者たちが逃れられない死の運命に次々とさらされる恐怖を描く。監督は、「Xファイル」や「アメリカン・ホラー・ストーリー」の脚本で知られるジェームズ・ウォンの劇場映画監督デビュー作品。ディスティネーションシリーズの第一作目。
ジェームズ・ワン監督、リー・ワネル脚本。低予算にも関わらず、綿密に計算されたプロットやストーリー、そして話題性のあるゲーム×残虐描写のアイデア勝ちで成功を勝ち取った本作。ホラーファンならずとも1度は観ておきたい作品。
■レビュー記事はこちら
製作費わずか1万5000ドルながら興行収入1億ドルを突破。夜中に起こる怪現象をホームビデオの定点カメラでとらえるPOV手法のホラー。
『エスター』
戦慄のサスペンス・ホラー。9歳の孤児を受け入れた夫婦に思いもよらぬ恐怖が訪れる。少女の正体に誰もが驚く。
引越し先で次々に家族を怪現象が襲う。ジェームズ・ワンが”ホラー映画の原点を追求”し、伝統的なオカルト・ホラーに霊能者のバトルというエクソシスト要素を含めエンターテイメントに昇華させた作品。
■レビュー記事はこちら
「ソウ」シリーズの監督ジェームズ・ワンがてがけた本格王道ホラー!グロい映画を作るだけじゃなく、実話をもとにした本作では実際の事件関係者にインタビューを重ね、「作り物」ではない臨場感を追求!これで名実ともにホラー映画監督の地位を揺るぎないものにした。
■レビュー記事はこちら
韓国ホラーの存在感を世界に明示した作品。高速鉄道を舞台に展開する驚異のウイルス・パニックホラー。感染も走るのも早いゾンビは怖すぎる。
■レビュー記事はこちら
90年公開『IT』のリメイク版にして、前編・後編2部大作の前編。邪悪なピエロ、ペニー・ワイズと少年少女たちの戦いや成長を描く。
『ゲット・アウト』
白人ガールフレンドの実家に招待された黒人の若者をじわじわと襲う恐怖を描くサスペンス・スリラー。ジョーダン・ピール監督の描く独特の気持ち悪さは癖になる。
アメリカの大学生グループが、スウェーデンのある閉ざされたコミュニティの夏至祭を訪れるが、そこには思いがけない文化が待っていた。白夜の明るさと笑顔の中で繰り広げられる恐怖にこちらの平常心もおかしくなりそうになる。
■レビュー記事はこちら
最後に
いかがでしたか?
ホラーの歴史をたどってみる第二弾、1980年代以降を代表するホラー映画作品を並べてみました!こうしてみると、どれも名作ばかり!何度観てもおもしろい作品ばかりでした!
アオリンゴが個人的に印象に残っている作品は、お年頃にブームだった「スクリーム」、大人になってからホラー&映画熱が再燃するきっかけとなった「死霊館」、このあたりでしょうか。
この先もまた色んな名作が生まれてきてますので、また続きを10年後か…いつか記事にするのが楽しみです( ˘ω˘ )いつの話になるのかw
この記事を書くにあたって参考にした雑誌 全ページカラーで名作から2019年頃までの本当に怖いホラー映画をランキング形式でたっぷり楽しめるビジュアルブックです、おすすめです!!!